2007
お洒落映画のようにいわれますが、ストーリーのほうも働く女性の喜びや葛藤を上手に描いているので、お気楽になりすぎず、けれども軽快で良かったです。
ストーリーは
大学を卒業し、ジャーナリストをめざしてNYにやってきたアンディ。
オシャレに興味のない彼女が、世界中の女性たちが死ぬほど憧れる仕事を手にしてしまった!
それは一流ファッション誌"RUNWAY"のカリスマ編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。
しかし、それは今まで何人もの犠牲者を出してきた恐怖のポストだった!
ミランダの要求は、悪魔的にハイレベル。朝から晩まで鳴り続けるケイタイと横暴な命令の数々、その上"センス、ゼロ!!"と酷評され、アンディはこの業界が努力とやる気だけでは闘えないことを思い知らされる。
キャリアのためとはいえ、私生活はめちゃめちゃ。カレの誕生日は祝えないし、友達にも愛想をつかされる。
この会社で、このままでいいの?私って、本当は何をしたいんだっけ?
働く女性なら誰でも共感してしまう等身大の悩みを、華やかなファッション業界を舞台にゴージャス&ユーモラスに描いた今年最高のビタミン・ムービー!
以上HPからの抜粋です。
以下感想、ネタばれありです。
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まず、やはりなんといっても映画全体の雰囲気がお洒落で可愛いです。
アン扮するアンディの衣装が可愛くて、見てるだけでも楽しいです。代官山や青山でウインドウショッピングしたときと同じような感覚におちいります。私の瞳孔は映画を鑑賞中ずっと開きっぱなし(笑)。
プラダをはじめ、シャネルやエルメス、マイケル・コース、マーク・ジェイコブス、カルバン・クラインなど有名なハイブランドの名前が随所に登場します。この物語はそれらのブランドのアイテムが横行しますが、アンディの少女と大人の女性の狭間にある容貌がおハイソ感をいい塩梅で和らげて、それらのファッションをギラギラではなくキュートに着こなしているあたりも上手い。
物語も、ミランダに最初は反発しつつも彼女の仕事に感銘をうけ、それでも自分の芯を通すアンディには好感がもてます(物語全編通して、アンディはミランダとファッションの仕事に一目置くようになってもすべてに迎合せず、彼女自身の芯の部分は一貫していたと思います。)
極端な物語ではありますが、価値観の異なる仕事または上司や仲間への反発、折り合いのつけ方、価値の見つけ方、そこから学ぶこと、これは社会生活においては必須で、「そうだよなー」とうなずくシーンがいくつもありました。
そして、アンディ自身が変わったつもりはないのに、周りの理解が得られない苦しさ。これはアンディの立場も、彼や友人の立場もわかるので、ほんとうに辛いところだな、と。
「仕方なかったのよ」というアンディに、彼氏もミランダも「(そうはいっても)あなたが選んだ道だ」と言います。
そうです、そうなんですよね。仕方ない状況に追いやられたって、それを最終的に選択するのは自分。周りの責任ではないんです。
そうはいってもミランダのやり方をすべて受け入れることができない、いや、ミランダとアンディの「道」は違う、と悟ったアンディはミランダのもとを離れます。
ここに自分の道をみつけ、次のステップへ進もうとするアンディの姿があります。
携帯電話を泉に投げるシーンでの彼女の一皮向けた笑顔は実に綺麗でした。
そしてアンディに、ミランダの生き方に賛同できないことをつげられても「なにを言っているの。これはみんなの憧れる仕事なのよ。」と自身に満ちた表情で言い切るミランダ。
ミランダとアンディ、まったく違う価値観と信念をもつ二人の女性の人生が一瞬だけ交差する。うまく描いています(アンディの人生のターニングポイントに彗星のように現れたのがミランダというべきか)。
価値観の違うミランダに、それでもアンディの仕事を認めてもらえたラストは、とても爽快でした。
そして、ミランダが最後に見せた笑顔もとっても素敵。
アン・ハサウェイのキュートさと、メリル・ストリープのさすがの存在感、わくわくするようなファッションセンスと音楽、前向きになれる物語、とてもよい映画でした。
デート・ムービーといわれることもあるみたいですが、お洒落が好きな働く女友達と一緒に見に行っても楽しいと思います。
そんなわけで
10点満点中
☆☆☆☆☆☆☆☆☆(9点)!
でした。
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